先日、パニック障害の症状改善のために施術を受けているクライアントさん(以下Sさんとさせていただきます)から、印象的なお話を伺いました。
現在進行形で、パニック障害にお悩みの方にも有意義な話ですのでシェアしたいと思います。
これは、Sさんが温泉旅行に行った時の話です。
日中の散策中、どうしても「吊り橋」を渡らなくてはいけない機会があったそうです。
(その吊り橋の長さは、50メートル近くもあり、幅は大人二人がやっと横に並べる程度だったようです)
Sさんは、もともと高いところが苦手だったそうですが、施術を受けていることによる自信もあってか、真ん中あたりまでは特に問題なく渡れていました。
しかし・・
橋のちょうど真ん中あたりで、突然、恐怖心が込み上げ冷や汗が吹き出し、パニック発作の前兆のような症状が現れてしまいました・・
そんな状況になっても、吊り橋の真ん中ではどうすることもできず、結局、なんとか時間をかけて渡りきったそうです。
これだけでも十分すごいことですが、迂回ルートが他になく、なんと帰りもその橋を渡ったそうです。
この話を聞いた時、恐怖心を克服したSさんの勇気に感心しながら、これだけのことができたなら、今後「発作が起きる可能は低いだろう」と思いました。
ここまでのエピソードだけでも、パニック障害の方に勇気を与えるという意味で重要なものだとは思いますが、私が更に注目すべきだと思ったのが、Sさんが吊り橋の上で感じた「身体の感覚」です。
吊り橋の真ん中で、発作を起こしかけた直後から、Sさんは自分の足が氷のように冷たくなっていることに気付いたと言います。
その冷たさはその後も続き、旅館に帰り、温泉で足を温めても、なかなか温まらなかったそうです。
その時Sさんは、「下半身が冷え、相対的に頭に血が上った状態(心身の健康に良いとされる頭寒足熱の逆の状態)は、身体的な問題だけでなく、精神的な問題を引き起こす要因になる」という私の話を思い出し、あらためて「腑におちた」と言っていました。
(関連記事→不安定な精神状態と頭に血が上ぼった状態(頭熱)の関係性
頭に血がのぼるという言葉は、一般的に感情のコントロールが難しい状態を指しますが、実際にかなり的を得た表現なのですね。
このエピソードから導きだされる教訓は、できるだけ下半身の血行が良い状態を作る努力をしていけば、パニック障害の発作が起こる可能性を軽減できるかもしれないということです。
Sさんの体験を単純に一般化することは、少し強引かもしれませんが、現在、パニック障害と戦われている方だからこそ分かる「生きた知識」であることは間違いありませんし、そこには十分な意味があるはずです。
現在Sさんは、セルフケアとして、生活に半身浴を取り入れ、順調に改善しています。
(先日、久しぶりに電車にも乗れたようです。)
パニック障害でお悩みの方は、是非、半身浴を試してみてください。
(詳細は頭寒足熱・冷え取り健康法をご覧ください)
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