現代・西洋医学での見解
パニック障害(以前は、「心臓神経症」や「不安神経症」という症状として取り扱われていたこともある)は若い女性に多い症状で、大抵の場合、最初の発作は何の前触れもなく突然やってきます。
症状には個人差がありますが、以下のような症状が突然現れ、10分~30分程度でおさまることが多いようです。
〇主な症状
動悸、胸の痛みや圧迫感、息切れ、息苦しさ、手足の震え、顔面の紅潮、発汗、呼吸が苦しい、気が遠くなる感覚がある、自分が自分ではないような感覚、自分をコントロールできなくなるような恐怖感、死の恐怖など
何度か発作を起こすと、「また発作を起こしたらどうしよう」という恐怖感や不安感(予期不安)により、大勢の人が集まる場所や、過去に発作を起こした場所を避けるようになる傾向があります。
(広場恐怖、外出恐怖)
悪化すると、うつ病を併発することもあり、正常な社会生活が維持できなくなる可能性もあります。
菊地屋での見解
菊地屋では、パニック障害の主な原因には、「呼吸の浅さ」や「冷え」が関係していると考えています。
呼吸の浅さとパニック障害の関係
まずは、呼吸の浅さとパニック障害について解説していきたいと思います。
私たちの身体は、呼吸、心拍数、血圧、体温など、さまざまな働きを司る「自律神経系」、ホルモンの分泌を司る「内分泌系」、外部から侵入してくる異物から自身の身体を守る「免疫系」などの働きが、バランス良く機能することで健康を維持しています。
しかし、急に大きなストレスを受けたり、日々のストレスが重なり過ぎると、この三つのシステムのバランスが壊れてしまいます。
身体のバランスが崩れた時、または崩れていく過程で、誰にでも必ず現れる症状は、「呼吸が浅くなること」です。
ご存知のように、数分間、呼吸が止まれば人は死んでしまいます。
つまり、私たちにとって、それだけ酸素というエネルギーが不可欠であり、酸素が極端に不足した状態が続くことは、身体にとって大きな負担になるということなのです。
あなたも、ストレスを受けた時、胸が苦しくなり、呼吸をしづらくなった経験があるはずですが、慢性的な酸欠状態が続いている時に、たまたま大きなストレスを受けてしまったりすると、そのストレスによってさらに呼吸が浅くなります。
過度な酸欠状態になり、呼吸することができなくなった身体(脳)は、「このままでは死んでしまうかもしれない」と危険を察知し、パニックに陥る可能性があります。
菊地屋では、こういった一連の流れによって、パニック発作が現れるのではないかと考えています。
つまり、パニック発作が起こる背景には、慢性的な酸欠状態と、キッカケとなるさらなるストレスの存在が隠れていると考えられます。
冷えとパニック障害の関係
次に、冷えとパニック障害の関係について解説します。
菊地屋では、冷えとは、全身の血液の循環不良という意味で捉えています。
(冷えについての詳細は、「冷えは万病の元」と言われる理由をご覧ください)
血液の循環が悪くなると、細胞に栄養や酸素を供給したり、炭酸ガスや老廃物を排出することが難しくなりますから、身体にとっては大きな負担となります。
ストレスによる慢性的な酸欠状態に加え、冷えによる血液の循環不良が重なれば、身体的なダメージも大きくなります。
そんな時、さらに大きなストレスがかかれば、発作が起こる可能性も高まるはずです。
つまり、酸欠状態と同様、パニック発作が起こる背景には、慢性的な冷えが隠れていると考えられるのです。
パニック障害はあくまで結果的な症状
菊地屋では、パニック発作が起こる背景には、慢性的な呼吸の浅さや冷えの存在が隠れていると考えています。
慢性的な酸欠状態や血液の循環不良は、前述した三つのシステム(自律神経系、内分泌系、免疫系)のバランスを崩します。
そして、心と身体の負担が限界を超えた時、または、大きなストレスを受けた時などに、パニック発作が起こるのだと考えています。
つまり、根本的な問題が先に起こっていて、そのしわ寄せとして、結果的にパニック障害のような症状が現れるということです。
有効なセルフケア法
身体のシステムがうまく機能しなくなり、そのしわ寄せがパニック障害の原因となっていると仮定すれば、症状を改善するためには、根本的な身体の立て直しが必要でしょう。
そのために、菊地屋でおすすめしているのは、冷えを改善し、ストレス解消にもなる頭寒足熱・冷え取り健康法です。
お金もかかりませんし、家で一人でできるものですから、是非、ご自分のペースで取り組んでいただきたいと思います。