はじめまして。手当て整体 菊地屋代表の菊地です。
決して、西洋医学を否定しているわけではありませんが、子宮や卵巣の病気でお悩みの方に「実は病院以外にも選択肢があるんですよ」ということを知っていただきたいと思い、この文章を書いています。
これからこのページで、菊地屋が考える月経前不快気分障害(PMDD)の意外な原因、病院では教えてくれない効果的なセルフケアなどについてをお伝えしていきたいと思います。
月経前症候群(PMS)の徴候を示す女性のうち、およそ5%程度の方は、月経前不快気分障害(PMDD)の可能性があるとされています。
PMSと同じく、月経開始数日前からさまざまな症状が現れ、月経開始後2~3日のうちに消失しますが、その症状はかなり深刻です。
PMDDは、PMS以上に深刻な精神的な症状が現れるという特徴があり、よく見られる症状として。
強い抑うつ気分や不安感、絶望感、イライラ、焦燥感、集中力低下、記憶力低下、疲れやすい、過食、過眠、不眠などがあります。
現代・西洋医学での見解
原因はよく分かっていないようですが、女性ホルモンの乱れや、神経伝達物質の機能性の変調が関係しているという説が有力のようです。
ちょっと変わった施術風景を表現したマンガ
何度か菊地屋の施術を受けたことがあるイラストレーターの方にお願いして描いていただいたイメージイラストです。手当て整体がどんなものなのか、イメージしやすくなると思います!
子宮や卵巣はなぜ病気になりやすいのか?菊地屋の仮説
なぜ、子宮や卵巣は病気になりやすいのか?
その理由について、菊地屋の仮説をお伝えしたいと思います。
ただ、婦人科系の病気は女性ホルモンのバランスが崩れることで起こる・・
といった、他のサイトでも確認できることを書いてもあまり意味がないので、この記事では「現代人が抱える慢性的な疲労(エネルギー不足)」というキーワードを切り口に、子宮や卵巣の病気が増加している理由について考えていきたいと思います。
命に別状がない部位から順番にエネルギーがカットされていく(身体が衰えていく)
私たちが生きていくためにはエネルギーが必要です。
基本的には水分や食べ物、酸素などからエネルギーを取り入れるわけですが、広義の意味では、太陽の光や東洋哲学の中心概念である「気」などもエネルギーであり、そういったさまざまな種類のエネルギーを取り入れ、それを利用することで私たちは生きています。
現代人はエネルギーを消耗し過ぎている方がとても多いのですが、その状態が慢性化してしまうと、身体は生命を維持するために、エネルギーの分配方法を状況に応じて最適化しようとします。
少しややこしい表現になってしまいましたが、平たく言えば、少ないエネルギーの中でなんとか生きていく必要があるので、命に関わる重要な臓器や機能に回すエネルギーを優先して、それ以外に回すエネルギーを減らすことで、身体全体のダメージを最小限に抑えようとするわけです。
例えば、急に仕事を辞めることになり、お給料をもらえなくなってしまったとします。
すると、生活の基盤となる家賃や光熱費、食費、通信費などの支出は仕方ないとして、それ以外のファッション代や外食代、レジャー代などに回すお金は、できるだけ節約しようとするのが一般的な反応ですよね。
それと同じで、身体もエネルギーが足りなくなると、命に別状がない部分に回すエネルギーから段階的にカットしていくことで、エネルギーを節約しつつも、全体のダメージが最小限になるようにバランスを取ろうとする傾向があるのですね。
老化現象にも同じ傾向を見出すことができます。
人間が老化していくプロセスは大抵の場合、生命維持には直接関係ない肌や毛髪、爪や歯、目や耳、筋肉など末端の部位から進んでいきます。
このような現象も、より生命維持に重要な部位を守り、身体のパフォーマンスを長く維持できるようにするためだと考えられます。
年齢的にはまだまだ若い世代であっても、仕事が忙し過ぎたり、強いストレスが続いたり、睡眠不足や暴飲暴食などでエネルギーが消耗すれば、やはり命に別状がないところから段階的に症状が現れてくるのが一般的です。
例えばあなたも、肌が荒れたり、顔色が悪くなる。
髪が細くなったり、白髪が増える。
目の疲れを感じたり、視力が低下する。
耳鳴りやめまいを感じる。
筋肉が凝り、身体が固くなる。
疲れが取れない。
精神的な不安定さを感じる。
眠れなかったり、眠りが浅い。
身体が冷えきっている。
生理痛や頭痛がひどい。
など。
こういった症状が現れていたのではないでしょうか?
身体全体を守るために子宮や卵巣が犠牲になっているのかもしれない
本当はこういった症状が出ている時点で、身体は「このままでは病気になってしまいますよ!」というメッセージを何度も発信しているのですが、それを長期間放っておくと、状況はさらに悪化してしまいます。
私の印象では、自律神経系、内分泌系(ホルモン)、免疫系のバランスが崩れるというプロセスを経た後、臓器の機能低下に発展していくケースが多いと感じています。
そして、臓器の機能に問題が生じる段階に至った場合、比較的、早い段階で犠牲になってしまうのが子宮や卵巣なのではないかと考えています。
なぜなら、子宮と卵巣は、仮に手術で全摘出したとしても、ある程度ふつうに生きられる臓器だからです。
極端な話、摘出してもなんとか生きていける臓器の機能が落ちたり、そこに良性の筋腫やのう種ができたとしても、命が脅かされるような状況になることはまずありません。
それは裏を返すと、子宮や卵巣が犠牲(病気)になってくれたおかげで、身体全体のダメージを最小限に抑えることができ、他の臓器や重要な機能が守られていると考えることもできるのではないでしょうか。
これはもちろん仮説ですが、個人的には、病気になってしまった自分を責めながら生きていくよりは、こういった考え方を採用したほうが、心がラクになるという方も少なくないのではないかと思っています。
なぜなら、子宮や卵巣の犠牲のおかげで、これ以上状況が悪化せずに済んでいると考えれば、卵巣の機能が低下してホルモンバランスが崩れた結果、月経前不機嫌性障害(PMDD)が現れてしまったことに対する拒絶感や怒りが多少はやわらぐはずですし、何よりも、あなたがあなた自身と敵対関係にならないで済むからです。(病気と敵対するということは、それを生みだした自分と敵対することと同じですからね)
辛い症状が出ているだけでも辛いはずなのに、さらにそうなってしまった自分を責めてしまうとなると、もっと辛くなってしまうはずですしね・・
月経前不機嫌性障害(PMDD)と本気で向き合うために必要なこと
これまでの話の流れをまとめると。
前提として慢性的にエネルギーが不足した状態があり、その状況を長く放置してしまうことで、エネルギーを回せなくなる臓器が出てくる。
その際、命に別状がない子宮や卵巣が犠牲になりやすい。(機能が落ちやすい)
月経前不機嫌性障害(PMDD)もその結果現れたものだと考えられます。
ということは、結果的に現れてしまった月経前不機嫌性障害(PMDD)にフォーカスしても、心と身体に負担がかかるようなライフスタイルを見直さない限り、問題を解決するのは難しいということです。
あまりにも辛い症状が出ている時に薬を使うことは決して悪いことではないのですが、それはあくまでも一時的な対処法でしかありません・・
やはり大切なのは、エネルギー効率が悪くなりがちのライフスタイルを見直し、子宮や卵巣にも十分にエネルギーを回すことができる状況を作ることだと考えています。
〇関連記事
現代人が無自覚にエネルギーを消耗してしまう習慣について
月経前不機嫌性障害(PMDD)とストレス・冷えの関係
菊地屋では、PMDDの主な原因には、「ストレス」や「冷え」が関係していると考えています。
月経前不機嫌性障害(PMDD)とストレスの関係
急に大きなストレスを受けたり、日々のストレスが重なり過ぎると、女性ホルモンのバランスが乱れてしまうことはよく知られています。
短時間で子宮や卵巣の病気が悪化してしまった方にお話を伺うと、症状が悪化した時期とストレスを強く感じていた時期が重なるケースがとても多く、ストレスが子宮や卵巣に悪影響を与えていることは間違いないと思っています。
そのため、菊地屋では、身体面だけではなく、精神面のケアにも力を入れています。
冷えとの関係
過剰なストレスを抱えている上に、慢性的な冷え(全身の血液の循環不良)が加わるとなると更に厄介です・・
子宮や卵巣にとって冷え(血液の流れの滞り)は大敵です。
なぜなら、子宮や卵巣は物理的に血流が滞りやすい臓器だからです。
女性の骨盤の中には、子宮や卵巣、その他にも尿道や膀胱、腸などさまざまな臓器がぎっしり詰め込まれており、血管も複雑に入り組んでいます。
それだけでも、子宮や卵巣は冷えやすい臓器と言えるのですが、それに加えて、一日中、椅子に座り続けるデスクワークで骨盤が固くなっていたり。
運動不足によって身体を支える筋肉が弱り、内臓が下垂して子宮や卵巣を上から圧迫してしまうと、骨盤内の血液の流れはより悪化していきます。
子宮や卵巣の細胞に栄養や酸素を供給したり、炭酸ガスや老廃物を排出できるのも血液のおかげですから、その流れが滞れば、これらの臓器の機能が低下したり、病気になる可能性も高まってしまうでしょう。
このように、月経前不機嫌性障害(PMDD)とストレスや冷えは密接に関係していると考えています。
月経前不機嫌性障害(PMDD)を緩和するために、手当て整体でどんな場所にアプローチするのか?
脳の中にある視床下部へアプローチし、女性ホルモンや自律神経のバランスを整える
視床下部は、自律神経系や内分泌系(ホルモン)の中枢であり、他にも体温、血圧、心拍数、摂食行動や飲水行動、睡眠、子宮筋収縮、乳腺分泌、怒りや不安などの情動行動など、生きていく上で欠かすことができない沢山の機能をコントロールしている臓器であり、「生命維持の中枢」と呼ばれる臓器です。
生命維持の中枢に問題が起これば、当然、生命力も低下することになります。
そして生命力が落ちれば、私たちはさまざまな病気にかかりやすくなります。
婦人科系の病気について考えてみても、婦人病は女性ホルモンや自律神経の問題と深く関わっているので、原因を掘り下げれば必ず、両方をコントロールしている視床下部の機能低下の問題にたどり着くのです。
弱った内臓にアプローチすることで機能を回復し、臓器全体のネットワークを正常化する
ご存知のように病院では、子宮や卵巣の問題は婦人科、胃が痛くなった時は消化器科など、内臓によって対応する科が分かれています。
つまり、西洋医学では身体をバラバラに分けて捉える価値観を土台にしてきているわけですが、実はここ数年の最新の科学によって、身体の中のあらゆる臓器は、「有機的なネットワークを通してお互いに情報を交換することで、健康を保っている」ことが明らかになってきました。(参考動画 NHKスペシャル 人体 神秘の巨大ネットワーク)
東洋医学は何千年も前から、身体は有機的につながったネットワーク的な存在として捉える、ホリスティック(全体的)な価値観を土台に発展してきましたから、私たちからすると今さら感があるのですが、科学的にそれが立証されたことは大きな一歩だと思います。
内臓同士の“会話”は、内臓から放出される“メッセージ物質”の送受信によって行われるそうです。
ある内臓からメッセージが送信され、それを受信した内臓が必要な物質を分泌したり抑制したりしながら、有機的なネットワークを通して内臓同士が情報交換することで、私たちの身体は健康な状態を保っているわけです。
つまり、不健康な人、病気になってしまった人の身体は、これとは反対に、臓器同士のネットワークが乱れ、情報の伝達が滞った状態になっていると考えられます。
実際、菊地屋にお越しになるクライアントさんを観察すると、子宮や卵巣はもちろんですが、他の内臓の機能も全体的に低下している傾向があります。
おそらく弱った内臓は“メッセージ物質”をうまく放出できなくなったり、送られてきたメッセージ物質を正常に受信できなくなる可能性が高く、結果的に内臓同士の情報伝達の質が落ちてしまっているのでしょう。
身体内の情報伝達がうまくいかないということを、仕事で例えるとすれば、送信したはずのメールが同僚に届かなかったり、送られてきたメールが文字化けして読めなかったり、注文した品物の個数をしょっちゅう間違えられるようなものですから、そんな状況が長く続けば、会社(身体)の損害がどんどん大きくなってしまうことは想像できるかと思います。
つまり大切なことは、西洋医学のように、問題が現れた臓器だけを治療することではなく、それぞれの内臓に丁寧にアプローチすることで機能を回復し、臓器全体のネットワークを正常化していくことです。
遠回りに思えるかもしれませんが、身体全体を1つのネッワークとして捉え、臓器同士のコミュニケーションの質を高めていくことが、結局のところ、子宮や卵巣を最も効率的に活性化させる方法だと考えています。
卵巣の機能が回復すれば、ホルモンのバランスも整い、月経前不機嫌性障害(PMDD)も少しずつ緩和していくでしょう。
有効なセルフケア
月経前不機嫌性障害(PMDD)を緩和するために菊地屋でおすすめしているケアは頭寒足熱・冷え取り健康法です。
自律神経やホルモンのバランスが整い、免疫力を高められるだけでなく、温めることで内臓機能も高まるため、臓器同士のネットワークも正常化していくはずです。
簡単でお金もかからず、自宅で気軽にできるケアなので是非試してみてください。
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