子宮脱・子宮下垂について(骨盤臓器脱)

子宮脱・子宮下垂について

子宮脱とは、子宮の一部または全部が膣入口部を越えて脱出する症状。(この場合、膣の前壁・後壁のいずれか、または両方の脱出を伴う。

子宮下垂とは、子宮が腟内に下降し、子宮膣部(子宮の入口部分)が膣入口部を越えない症状のことです。

主な症状

立位時、重いものを持った時、腹圧がかかった時などの子宮の下垂感。
重度の子宮脱の症状による、歩行障害。
脱出部分の粘膜のただれや炎症のための出血など。

また、子宮下垂、子宮脱には通常、膣の脱垂を伴いますが、このことによって、膣の前壁に位置する膀胱が子宮と共に下がってくる(膣の中に落ちてくる)と膀胱脱。
子宮の後ろの直腸が、膣の後壁より脱垂してきてしまう状態を直腸脱といいます。
このような症状があると、尿失禁、排尿困難、排便困難、便秘などが起こることもあります。

現代・西洋医学での見解

子宮を支える靱帯や、骨盤底を形成する筋肉などの支持組織が弱くなることでおこると考えられているようです。

主な原因としては、分娩の際、赤ちゃんが産道を通過することによる腟、子宮および子宮支持組織のダメージ(弛緩、ゆるみ)。
(ただし、筋肉は比較的早く回復するようです。むしろ、筋肉の中にある神経が障害されることで、骨盤底筋の収縮が悪くなることの方が問題と考えられているようです)

または、加齢、先天的素因などが挙げられています。

菊地屋での見解

現代・西洋医学が考える、子宮脱・子宮下垂の原因は物理的によく理解できます。
しかし、同じように分娩をし、年齢を重ねていっても、ほとんど症状が現れない方がいるのも事実です。

なぜそのような差が生まれるのでしょうか?
菊地屋では、子宮脱・子宮下垂の主な原因には、「ストレス」や「冷え」が関係していると考えています。

まずは、子宮脱・子宮下垂とポリープについて解説していきたいと思います。

私たちの身体は、呼吸、心拍数、血圧、体温など、さまざまな働きを司る「自律神経系」、ホルモンの分泌を司る「内分泌系」、外部から侵入してくる異物から自身の身体を守る「免疫系」などの働きが、バランス良く機能することで健康を維持しています。

しかし、急に大きなストレスを受けたり、日々のストレスが重なり過ぎると、この三つのシステムのバランスが壊れてしまいます。
このことが原因となり、あらゆる症状が現れてしまう訳です。

ある秩序が崩壊した時に、最初に影響が出てくるのは、基本的には、そのシステムの中で最も脆弱な部分でしょう。
女性の場合、それに当たるのが子宮や卵巣などの骨盤内にある臓器であることが多いのです。

その理由は、女性の骨盤の構造にあります。

男性と違い、女性の骨盤内には、子宮や卵巣、その他にも尿道や膀胱、直腸などがぎっしりと詰め込まれているため、構造上複雑にできており、血液が滞りやすくなります。

また、骨盤が男性よりも広くできているので、身体を支える筋肉が、運動不足で衰えたり、冷えによって過剰緊張してくると、胃や腸などの臓器が下がり、骨盤内にある子宮や卵巣、膀胱を上から圧迫してしまうことがあります。

すると、押しつぶされた臓器の血流は悪くなり、さまざまな異常が現れることになるのです。

次に、冷えと子宮脱・子宮下垂の関係について解説しますが、その前にまずは、冷えについて簡単に触れておきます。

当院では、冷えとは、全身の血液の循環不良という意味で捉えています。
(冷えについての詳細は、冷えは万病の元と言われる理由をご覧ください)

血液の循環が悪くなると、細胞に栄養や酸素を供給したり、炭酸ガスや老廃物を排出することが難しくなりますから、身体にとっては大きな負担となります。
ましてや、元々、血液が滞りやすい骨盤内にある子宮や卵巣、または筋肉や靭帯にとっては致命的な問題となるでしょう。

子宮脱・子宮下垂はあくまで結果的な症状

ストレスや冷えが、子宮脱・子宮下垂に悪影響を与えているという考え方を、より理解するために前提として知っておくべきなのは、私たちの身体は、さまざまな器官同士が複雑に関連した、相対的(他との関係において成り立っていること)なシステムだということです。

このことを踏まえると、子宮の病気だからといって、子宮だけが悪い。というような、短絡的な考え方が不自然なことに気づきます。

なぜなら、どこかの機能が低下すれば、それはその部分だけの問題ではなく、必ず身体全体に影響が伝搬するからです。
そして、状況がどんどん悪化していくと、脆弱な部分から異常が現れてくるようになります。

つまり、実際には、前述した三つのシステム(自律神経系、内分泌系、免疫系)のバランスが崩れるような、根本的な問題が先に起こっていて、そのしわ寄せとして、結果的に子宮脱・子宮下垂のような症状が現れるというパターンが非常に多いのです。

ですから、「ホルモンに関連している症状だから、ホルモン剤を投与すればいい・・」というような、短絡的な対処法では、根本的な改善は難しいと言えるでしょう。

有効なセルフケア

身体のシステムがうまく機能しなくなり、そのしわ寄せが子宮脱・子宮下垂の症状を悪化させる原因となっていると仮定すれば、症状を改善するためには、根本的な身体の立て直しが必要でしょう。

そのために、菊地屋でおすすめしているのは、冷えを改善し、ストレス解消にもなる頭寒足熱・冷えとり療法です。

お金もかかりませんし、家で一人でできるものですから、是非、ご自分のペースで取り組んでいただきたいと思います。

施術の目的

完全子宮脱(膣が完全に体の外にめくれ出てしまった状態)まで症状が進行してしまうと、手術以外の方法で改善させることは、非常に難しくなります。

したがって、なるべく早い段階で治療始め、「これ以上悪化させない」こと、または「子宮脱・子宮下垂による自覚症状を改善させる」ことをメインに施術していくことが大切だと考えています。

ただでさえ、女性の骨盤内には、子宮や卵巣、その他にも尿道や膀胱、直腸などがぎっしりと詰め込まれているため、構造上複雑にできており、血液が滞りやすくなっています。

そのため、症状の悪化を止め、自覚症状を改善させるためには、治療やセルフケアによって、ストレスや冷えをケアし、骨盤内の血行を良くしていくことが大切です。

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