読書について

「時には我を通すために戦うことも大切です」 白洲次郎 占領を背負った男 著者: 北康利を読んで

自分の我を通す人というと、一般的には「我ままな人」、我まま=ダメな人と思われがちですが、実はそうでもありません。
(子供のように泣き叫んだり、声を荒げて我と通すだけという人は、ダメな人ですが・・)

なぜなら、周囲の人間に対して、「自分はこうしたいんだ」という我を通し、納得させることは決して簡単なことでは無いからです。

第一に、「まあ、あの人が言うなら仕方ないか・・」と思われるためには、それなりの社会的な地位や力が必要でしょう。

それは、経済力かもしれないし、人望かもしれないし、精神的な豊かさかもしれません。

第二に、通そうとする我、つまりその人の考え方が、それなりに魅力的なものでなければならないでしょう。

あまりにも自己中心的だったり、幼稚な考え方を通そうとしたところで、周囲から相手にされず、「孤立」するのがオチです。

とにかく、周囲に認められる形で我を通そうと思うなら、それ相当の覚悟と人間力が必要ということです。

我を押し通すことは、かなりエネルギーを消耗することではありますが、自分の中で「これは間違っている」または「こうするべきだ」と強く感じる事柄があるのであれば、時にはそれを表明することも大切だと思います。

それに、自分の考え方を通すためにはどうすればいいのだろう?
と考え、そのために行動することで、その人の「人間力や考え方が磨かれていく」こともあるはずです。

おそらく最初のころは、思ったようにはいかず、かなりストレスを感じるでしょうが、たまにそういうことをしていると、周囲に「この人は自分の考えを持っている人なんだ」といった印象を与え、評価が変わることもあるはずです。

誰にでもできることではありませんが、何かを勝ち取りたいと思うのであれば、時には周囲と戦うことも必要だと思います。

さいごに

この本には、「日本一格好いい男」と呼ばれており、「絶対に自分を曲げない男」白洲次郎の生き方が描かれています。

この本を読むと、我を通すためには、それ相当の覚悟と人間力が必要だということがよく分かると思います。

276219-11

白洲次郎 占領を背負った男(上)
北康利 講談社文庫

〇あらすじ

「この本を読めば、日本国の絶体絶命の状況下で、ひとりひとりの日本人が、如何に力を尽くして闘ったかが見えてくる」――<櫻井よしこ・解説より>

日本でいちばん格好いいといわれている男・白洲次郎。明治35年に兵庫県で生まれ、英国へ留学。戦後、吉田茂の側近として日本国憲法制定の現場に立ち会い大きく関与した。しかし、彼は表舞台には立たずに、在野精神というダンディズムを貫き通すのであった。初めて知る方にもお勧めの白洲次郎評伝決定版。

276260-11

白洲次郎 占領を背負った男(下)

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